煙草天国

煙草についていろいろな本を読みます

十一夜義三郎   「バット馬鹿の告白」  ゴールデンバット

"ジュウイチヤギサブロウ"と問われて、 "小説家・翻訳家。昭和の初期、川端康成、横光利一らと文壇の一角を占める。代表作「唐人お吉」翻訳にはシャーロッテ・ブロンデの「ジェーンエイア」" と即答できる人はさほど多くはないのではなかろうか。 ましてや十…

「終戦日記」 大仏次郎  光(ひかり)

作家による「終戦」あるいは「敗戦」日記は、永井荷風「断腸亭日乗」をはじめとして、高見順「敗戦日記」、山田風太郎「戦中派不戦日記」、海野十三「敗戦日記」などなどがあり、徳川夢声「夢声戦争日記」、古川ロッパ「悲食記」などもここに加えてよいのだ…

『たばこ』  佐藤愛子  手巻きタバコ

佐藤愛子はたばこを吸わない。 もし喫煙に家系というものがあるとすれば、父の佐藤六治(筆名 紅緑)は「敷島」を一日に百本はふかしていたというし、母親のシナ(芸名 三笠万里子)は一日中茶の間の長火鉢の前に座りっぱなしで吸っていた。異母兄のサトウハチロ…

「富岳百景」 太宰治 ゴールデンバット

東京渋谷の公園通りにあった「塩とたばこの博物館」(2015年に墨田区に移転)で、数々の貴重な展示品の中に愛煙家として、林羅山、柳田国男らと並んで太宰治が 「・・・いわゆるバット党(ゴールデンバットの愛好者)で執筆の際には煙草が欠かせ なかったという…